イベント詳細
[適塾特別展示] シリーズ生誕200年記念~その肆(し)「大村益次郎・伊藤慎蔵・箕作秋坪」
- 開催中
- もうすぐ締め切り
開催日
2025年05月27日~2025年06月08日
文化・芸術
社会・経済
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内容
大阪大学適塾記念センターは、適塾門下生の大村益次郎・伊藤慎蔵・箕作秋坪(みつくりしゅうへい)等が生誕200年を迎えるにあたり、適塾特別展示「シリーズ生誕200年記念~その肆 大村益次郎・伊藤慎蔵・箕作秋坪」を開催します。
大村益次郎は、周防国吉敷(よしき)郡鋳銭司(すぜんじ)村(現・山口市)出身で、弘化2年(1845)に適塾に入門します。益次郎は、長州藩の兵制改革や、近代的兵制の確立等の軍制改革に着手した兵学家として有名です。
長州藩の萩浜崎(現・萩市)出身の伊藤慎蔵は、嘉永2年(1849)、適塾の門を叩きました。越前大野藩洋学館の教師として尽力し、洪庵の子息らも慎蔵の教えを請いました。その後、緒方洪庵の妻・八重の故郷の名塩でも蘭学塾を開き、維新後は政府に出仕し洋学教育に従事します。
箕作秋坪は、備中国阿賀(あてつ)郡下呰部(あざい)村(現・真庭市)出身で、慎蔵と同年に適塾に入門します。洪庵の『扶氏経験遺訓』の刊行に尽力し、幕府の天文台翻訳方や蕃書調所に勤め、幕府の使節団の一員として渡欧しました。維新後は、森有礼(ありのり)や福澤諭吉らと日本最初の学会・明六社に参画しました。
三者三様の活躍ですが、教育者という点で共通しています。本展覧会では、師友等との交流に注目しつつ、彼らの教育事績を紹介します。
つきましては、適塾記念センター等が所蔵する実物の資料をご覧いただく貴重な機会となりますので、本展の積極的なご周知・ご取材をよろしくお願いいたします。
概要
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開催日
2025年05月27日~2025年06月08日
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時間
10:00~16:00
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対象
一般向け -
定員
定員無し
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講義形式
会場(対面)
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参加費
400円
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申込締切
各イベント開催日の終了時間まで
アクセス
【会場】適塾
【交通アクセス】
大阪メトロ御堂筋線 淀屋橋駅(8番出口)下車 徒歩5分
大阪メトロ堺筋線 北浜駅(2番出口)下車 徒歩5分
京阪電車 淀屋橋駅(18/19番出口)/北浜駅(24番出口)下車 徒歩5分
- 【主催】大阪大学適塾記念センター、適塾記念会
- 【協力】大野市歴史博物館、山口市歴史民俗資料館
- 【お問い合わせ窓口】kinenkai@tekijuku.osaka-u.ac.jp
プログラム
【講座】05月27日~06月08日 10:00~16:00
シリーズ生誕200年記念~その肆「大村益次郎・伊藤慎蔵・箕作秋坪」
【主要な展示とみどころ】
〇大村益次郎の親切に触れた緒方洪庵の日記
『勤仕向(ごんしむき)日記』(部分)
緒方洪庵の最晩年の日記。奥医師として幕府に招かれ江戸に到着してから、死の3ヶ月前までの出来事が記されています。奥医師に加え西洋医学所頭取も兼帯した洪庵の激務の様子もうかがえます。江戸に到着した洪庵を益次郎らが出迎え、益次郎はその翌日も早朝から洪庵の世話をしたと書かれています。よほど嬉しかったのか、その親切を妻・八重に手紙で伝えました。
〇箕作秋坪がオランダに伝えた緒方洪庵畢生の大著
『扶氏経験遺訓』(三冊本)
ドイツの医師・フーフェラント(C. W. Hufeland)が50年にわたる内科経験を記した『医学必携』(Enchiridion Medicum)のオランダ語訳を洪庵が20年を費やして和訳したもの。全30巻を刊行するまでの5年間、秋坪は始終その世話をしました。文久2年(1862)にオランダを訪問した秋坪は、三冊にまとめられた『扶氏経験遺訓』を、ライデン大学へ贈呈しました。その際、秋坪は日本の蘭学研究を紹介し、敬意を表しました。本書のように日本に残る三冊本は貴重です。
〇洪庵の教えを適塾の友に伝える 『藤野升八郎宛伊藤慎蔵書状(部分)
伊藤慎蔵は適塾同門の越前国坂井郡下番村(現・あわら市)の在村医・藤野升八郎と親しい交友がありました。二人は、書物等贈答品のやりとり、近況報告に加え、身の上相談することもありました。ある時、洪庵から贈られた『扶氏経験遺訓』の返礼について、升八郎は慎蔵に意見を求めました。洪庵は「道の為」(医術、学術のため)にしていることなのだから、たいそうな礼は望んでいないと師の心の内を慮りました。門弟間の交流が洪庵の教えを再認識させる機会となっていたようです。
※一般の適塾参観料にてご覧いただけます(大人:400円[300円]、学生:200円[100円]、小中学生:無料)・・[]内は20名以上の団体料金
【注意】6月2日は適塾の休館日です